寒さが厳しくなり、体調を崩しやすい季節になりました。インフルエンザも流行する季節ですが、溶連菌感染症にも注意しましょう。

溶連菌感染症とは?

A群β溶血性連鎖球菌という細菌によって起こる感染症です。

一般的に幼児や学童の子供に感染しやすい病気ですが、大人でも感染します。毎年冬から春にかけて多くみられる感染症ですが、1年中あります。一度感染して治っても、繰り返しかかりますので注意しましょう。

症状は?

せきやくしゃみ等で飛び散った菌を吸い込んだり(飛沫感染)、皮膚と皮膚が触れたり、タオルや食器等を介して感染します(接触感染)。

感染すると、1~4日の潜伏期間を経て突然の発熱(38℃以上)、咽頭痛、嚥下痛、全身倦怠感、扁桃の発赤腫脹、頸部のリンパ腺腫脹等が出現します。また、小児の場合は嘔吐・腹痛などを併発することがあり、特徴的な苺舌(舌の表面に赤いブツブツができること)や皮疹がみられることもあります。菌が産生する発赤毒素に対して免疫をもたない場合は猩紅熱となるので注意が必要です。

治療は?

薬としては、ペニシリン系薬剤やセフェム系薬剤の抗生物質が効果があります。

合併症の予防のために7~10日間の内服が必要です。抗生物質を内服すると2~3日のうちに熱は下がり、主な症状は通常1週間以内には消失しますが、良くなったからといって薬の服用をやめていまうと、再発し、急性腎炎やリウマチ熱・中耳炎などの合併症を起こす可能性があります。必ず処方された期間は薬を服用しましょう。

注意することは?

感染力が強いので、感染が広がらないように注意しましょう!

  • 石鹼での手洗い・うがいをしましょう。
  • タオルや食器などは、別々の物を使用し他の人にうつさないようにしましょう。
  • 外出時はマスクを着用しましょう。
  • 安静にして休養を取りましょう
  • 十分に水分を取るようにしましょう。

診断は!

溶連菌感染症は検査で調べることが出来ます。

のどから菌を綿棒でぬぐい取って、簡単に行うことが出来る迅速診断キットを用いて診断が可能です。検査の結果は約10分ほどで分かります。しかし、迅速診断キットでは出ない場合もありますので、医師が検査結果および症状を考慮して総合的に診断します。

溶連菌感染症は、しっかり対処しないと、合併症を引き起こす危険性がある病気です。早期発見するためにも早めに医療機関に受診しましょう!